前回に続き地方都市の訪問から見えてくるものや楽しみを書いていきます。
今回は、最近のホテルで増えているクラブフロア・クラブラウンジと、特に地方ホテルでの私の活用方法についての、純粋に娯楽的な内容です。
クラブフロアとは
クラブフロアとはホテルの上級グレードの部屋のみのフロア、ならびにこれに付随サービスでつけられるラウンジなどのサービスのことです。
このラウンジでは、クラブフロア宿泊者のみに、ホテル最上階などで美しく落ち着いた部屋が終日開放され、フリードリンクや軽食、夕方からはアルコールのサービスがつくことが多いです。

もともとは外資系ホテルのサービスでしたが、最近は日系ホテルでも航空系ホテルや都市でのランドマーク的な物件で上級サービスとして取り入れるところが多いです。
旅行サイトでオンライン予約の際は、クラブフロア利用可能と記載されている部屋を選択して予約します。全室が利用できるわけではないので注意が必要です。
クラブラウンジでなにができるか
クラブラウンジの特徴
もともとは富裕層が旅先で、家族やカップルでリラックスするための空間だったと思います。しかし場所が落ち着いており、飲み物と食事が自由に取れて、電源と高速wi-fi完備の場所が多いので、外に出ずに1日集中して仕事をする場所としても重宝します。
また、おおむね客層が上品で落ち着いていて騒ぐ人がほぼおらず、さらに特に地方ホテルの平日日中は利用者が少なくほぼ貸切のような状態で使えることも多く、贅沢に使える空間としての価値が高いです。

クラブフロアで合宿する
さて、私は年に1回ぐらい、クラブフロア付きのホテルに何日か篭って集中し、部屋やラウンジで、その年にやりたいことを考えたり、文章を書く時間をまとめて取ったりするのに使います。私はこれを自分用合宿と呼んでいます。
今回出す書籍の最初の構想も、この自分用合宿で生まれました。

集中モードに深く入ると、クラブラウンジの営業時間が終わったあとも、深夜までずっと部屋で作業に集中することがあります。自宅やオフィスではここまで深い集中は難しいのではないでしょうか。何にも邪魔されないで集中できる貴重な時間が得られると思います。
これは以前のコラムでも書いたように、私は集中時間こそが、人間の最大のリソースだからと思うからです。

なぜ地方都市のホテルが良いのか
都心のホテルと地方のホテル
なお、クラブラウンジもピンキリです。都内の外資系高級ホテルには当然ありますが、ハイエンドのラグジュアリー空間であり、集中スペースとして使うには当然値段お高いです。
その点、地方の、それも観光都市ではない普通の中核市にある日系ホテルだと、高クオリティでリーズナブルなホテルが多く見つかります。これは穴場だと思います。
リモートワークとの相性
地方の日系ホテルが多く提供しているのも、リラクゼーション以外にコロナ以降のテレワーク普及以降のワークスペースとしての利用促進があると思います。案内を見るとワークスペースとしての推奨をしているところも多いです。

この理由は推測ですが、観光客はシーズンによって利用の波が大きいのに対し、リモートワークだとマーケットは小さいものの、時期の影響を受けず年中利用者がいることもあるのかもしれません。
楽しみ方と注意点
モチベーションアップになる楽しみ
このほか、クラブラウンジは仕事に集中できる以外の楽しみもあります。
夜にアルコールのサービスがあることで、この時間までを目処に作業に集中する区切りがつけられること、仕事のあとはちょっとした楽しみになることもモチベーションが湧くので良いですね。
ただストイックなだけではなく、息抜きがあることで、行く行為自体が楽しみになります。
前のコラムでご紹介したように、仕事の後、街に繰り出し、ホテル周辺の繁華街を歩いたり地方都市のバーに行く楽しみもあります。
注意点
なお、注意点もあります。クラブラウンジはコワーキングスペースではなく、あくまでも利用者のリラクゼーションの場所であるということです。
ですので、仕事にかまけて他の利用者に迷惑をかけるには厳禁ですね。オンライン会議やモニタ・キーボードなどの過剰な道具の持ち込みなどは迷惑行為だと思います。

あくまでもノートPC一台で文章を書くぐらいに止め、負荷の重い作業はホテル自室でするのがマナーでしょう。
探し方のコツ
地方都市のクラブフロアを探す
特に観光はせずに純粋にクラブフロア、ラウンジ滞在のみを目的にするのも楽しいと思います。その場合は思いがけず安価に探すことが可能です。
旅行サイトで、行き先の都市を入れず、検索オプションで、クラブフロア、ラウンジ、ビジネスラウンジ、ワークスペースなどのキーワードを入れて検索し、結果を安い順にソートして、良さそうな場所を探します。
値段だけで選ぶのもあり
上を見れば都内で十万円以上の部屋も多く、きりがないですが、オフシーズンの地方都市を選べば一泊1万円台から部屋が見つかると思います。旅先よりもクラブフロア宿泊のみを目的にするなら、行き先の都市自体には興味がなくても、こういう選び方も楽しいと思います。
たとえば、オフシーズンの沖縄なんかは、行くのが遠いという難点はありますが、クオリティの割に本当に安い部屋が多いですね。
私が気に入った場所
ここからは、私がこの数年で滞在して、特にワークスペースとして気に入ったところをいくつか挙げていきます。どこも価格が比較的リーズナブルなところに絞っております。
1、クラブラウンジ・宿泊者用ラウンジ
ホテルアークリッシュ豊橋
ここは豊橋駅近くのデザイナーズホテルで、1フロアを丸ごと使って宿泊者ならだれでも利用可能なラウンジになっています。クラシックな内装が素敵なのと眺望がよく気持ちよく過ごせます。夜はワインや日本酒のサービスもあります。


ホテル日航姫路
姫路駅すぐ近くのシティホテルです。ここは姫路城を望む最上階のフロアがクラブラウンジになっており、眺望を楽しみながら作業に集中できます。


ANAクラウンプラザホテル秋田
秋田駅前のアーケード商店街から直通のシティホテルです。クラブラウンジは残念ながら窓はないのですが、薄暗く落ち着いた空間で作業に集中しやすいのと、食事の種類が豊富でした。


人吉温泉 清流山水花あゆの里
熊本県人吉市の大きい温泉旅館です。ここは球磨川を見下ろすラウンジや焼酎ラウンジがあり、特にリラクゼーションの滞在に向いたラウンジが多い素敵な場所です。
椅子の形状が仕事向きではないですが、読書には最適でした。仕事は忘れるべき場所なんでしょうね。


OMO7旭川 by 星野リゾート
ここはロビーが大きく、そこに大型のワークデスクやソファ、ドリンクのサービスがあります。また7泊以上の長期滞在のプランがあります。(現在は不明)。地下には大型のサウナとプール、夕方からはワインのサービスもあり、まさに長期滞在にはうってつけの場所です。
ただし家族利用がほとんどで、リモートワークをする人は私以外に見当たらず、少し肩身が狭い思いをしました。時期を選んでまた訪れたいですね。


2、ビジネスラウンジ
以下はクラブラウンジほどのサービスはないものの、設備が整い旅先での仕事の場所として最適だった場所です。
富山地鉄ホテル
富山駅駅前すぐのホテルです。ここはフロント階に秀逸なビジネスラウンジがあります。特にビジネス用途向けに配慮されており、高さ広さともに最適なワークデスクと長時間座り心地の良い椅子がよかったです。

京都タワーホテルアネックス
京都駅近くのホテルです。ここはホテルの1階に大型のワークスペースが常備され、飲み物も多く用意されます。内装はクラシックな喫茶店のような雰囲気で、もともとは別の用途の場所だったのかもしれません。
京都を拠点に観光も交えて滞在する時や、IVSのような京都のイベントに参加する時にもよい拠点になると思います。

三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド
流山市の郊外、大きい公園に面したホテルです。ここは利用者専用のラウンジがあり、専属の係の人もいて、集中のための良い空間です。首都圏ですが場所がやや市街地と離れているため、クオリティの高さの割にリーズナブルなのもよいですね。


川崎キングスカイフロント東急REIホテル
川崎市の臨海部で羽田空港と多摩川を挟んだ場所にあるホテルです。大きいワークスペースと大浴場があり、東京から近いですが、川崎の工業地帯の中なので宿泊に新鮮味があります。多摩川沿いの景色もよく、日常から完全に隔離して作業に集中できる空間です。
もっとも羽田空港からアクセスがよいので、最近は価格がだいぶ高くなってきました。

エースホテル京都
NYブルックリン発のおしゃれホテルとして名高いエースホテルの、日本では唯一のホテルです。隈研吾さんのデザインによる内装が素敵な空間です。
一階のロビーにワークデスクがあり、いつもノートPCを開いた内外の旅行者で賑わってます。一日中長居するような雰囲気ではないですが、テンションが上がる空間ではありますね。


以上、地方都市ホテルのラウンジでの過ごし方とお気に入りの場所をご紹介しました。
ぜひ皆様もお時間の都合がつき、集中が必要な時に、クラブフロアに滞在することで思いがけない成果が得られ、価格以上の効果が得られるかもしれませんので、お薦めさせていただきます。

